屋根カバー工法とは、既存の古い屋根(たとえばスレート屋根や古いコロニアル葺き)を完全に撤去せず、その上に新しい金属屋根やガルバリウム鋼板などを重ねて施工するリフォーム方法です。日本語では「重ね葺き」「カバー工法」とも呼ばれ、高知地域でも近年人気が高まっています。
はじめての屋根カバー工法
初めて屋根カバー工法を検討する方にとって、理解すべきポイントは次のとおりです
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既存屋根の上から新しい金属屋根を施工できる
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撤去工事を省略でき、工期が短くコスト削減
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断熱性・耐久性が向上する
古いコロニアル屋根をそのままにして、その上に軽量な金属屋根を取り付けることで、工期や廃材処理費用を削減しながら、性能アップを実現できます。とくに「高知」での台風シーズンを考えると、耐風・耐久性の高い金属屋根は安心です。
古いスレート(コロニアル)屋根に金属屋根で屋根カバー工法
高知の気候は湿潤気候かつ台風リスクがありますので、耐候性・耐食性に優れた金属屋根と組み合わせたカバー工法は理想的です。具体的には、既存のスレート(コロニアル)屋根に、ガルバリウム銅板を施工します。この「古いコロニアルに金属屋根を重ねる」手法が、コストを抑えつつ性能向上を両立するため、人気です。
屋根カバー工法の基礎知識
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カバー工法の構造:既存屋根→防水シート(ルーフィング等)→金属屋根材→棟・水切り部材
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構造上のメリット:撤去不要、廃材処理費削減、断熱性能の向上、
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耐久性:金属屋根は通常20〜30年程度の耐用年数。定期点検やメンテナンスでさらに延長可能。
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高知特性:「海風による腐食」「強風」「降雨多さ」への対策として、耐食性塗装や十分な固定構法が重要です。
屋根カバー工法ができない屋根は?
カバー工法は万能ではありません。以下のような場合には適しません
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構造が老朽化して危険な状態の屋根
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野地板(下地板)が腐っている・構造不安
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屋根形状が複雑で重ね葺きが困難な形状
このような場合は、カバー工法よりも葺き替え工事や既存屋根の完全撤去が推奨されます。
工事できる屋根は限定されている
高知でカバー工法を選ぶ際には、特に次を確認してください
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野地板が健全かどうか
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既存屋根材が軽量スレート(耐震負担が少ない)であること
これらを満たす屋根なら、カバー工法の対象になります。
屋根カバー工法をおこなう業者とは?
信頼できる業者を選ぶポイント
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施工実績が豊富で、高知地域の気候対応ノウハウがある
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保証制度がしっかりしている(メーカー保証+工事保証)
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屋根材に応じた施工仕様書・施工手順書がある
口コミや施工事例をしっかりチェックすることが重要です。高知県地域密着で活動する業者には特に信頼性があります。
屋根カバー工法の耐久性は?
金属屋根を用いたカバー工法の耐久性は以下のとおり
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通常の金属屋根材:20〜30年程度の耐用年数
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高耐食ガルバリウムやステンレス材:さらに30年以上持つ場合あり
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塗膜定期メンテナンスで50年近く維持した事例もある
高知の潮風や高温多湿に対応するため、耐候性に優れた塗料(フッ素樹脂系など)を使うことでさらに寿命が延びます。
屋根カバー工法のタイミング工事時期は?
築年数別におすすめのタイミングをご紹介します(高知傾向も踏まえて)
築後10年〜19年
スレートの色あせやヒビが目立ち始める時期。カバー工法で見た目も機能も一新できる頃合いです。
築後20年〜39年
既存屋根の劣化が進んでいる可能性大。屋根下地の腐食リスクもあるため、状態確認のうえ補強や野地板増し張りと組み合わせてカバー工法を検討。
築後40年以上
既に屋根下地に大きな問題がある可能性あり。葺き替え工事が推奨されるケースが多く、カバー工法だけでは対応困難な場合もあります。調査と診断が必須。
屋根カバー工法と葺き替えの費用と目安
カバー工法費用と目安
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標準的な屋根カバー工法費用(税込):材料・施工込みで㎡あたり1.0〜1.5万円程度
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野地板増し張り付きカバー工法費用(税込):㎡あたり1.5〜2.0万円程度
葺き替え費用と目安
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スレート屋根(アスベストなし)を金属屋根に葺き替える費用目安(税込):㎡あたり2.0〜3.0万円程度
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アスベストが含まれているスレートを葺き替える費用目安(税込):㎡あたり2.5〜3.0万円程度(処理費用含む)
まとめ
高知県の気候や建物の特性に合った屋根リフォームを考える上で、「屋根カバー工法」は非常に有効な選択肢のひとつです。本ブログでは、初めて屋根カバー工法をご検討される方にもわかりやすいように、その基礎知識から、費用の目安、施工が可能な屋根の条件、そして高知で信頼できる施工業者の選び方まで、包括的に解説しました。
屋根カバー工法とは、既存の屋根を撤去せず、その上から新しい金属屋根材を被せて仕上げる工法です。高知のような台風が多く、湿度の高い地域では、ガルバリウム鋼板など耐候性に優れた金属屋根との相性が非常に良く、雨風への強さや耐久性が大きな魅力です。また、葺き替えに比べて工期が短く、費用を抑えやすいという利点もあります。
ただし、すべての屋根にカバー工法が適用できるわけではありません。屋根の構造が劣化している場合や、あるいは野地板が腐食しているようなケースでは、屋根カバー工法ではなく葺き替えが推奨されることもあります。したがって、施工の可否については、必ず専門業者による現地調査が必要です。
また、どれほど優れた工法でも、施工する業者の技術力が伴っていなければ、本来の性能を発揮できません。高知県での施工経験が豊富で、地域の気候特性を理解している地域密着型の屋根リフォーム業者を選ぶことが、成功への第一歩です。施工実績や保証内容、使用する屋根材の種類などを丁寧に確認し、信頼できる業者とともにリフォームを進めることが大切です。
屋根リフォームは、大切なお住まいの資産価値や快適性に大きく影響する工事です。とくに高知のような自然環境が厳しい地域では、正しい知識と確かな技術が求められます。カバー工法を選ぶことで得られるメリットを最大限に活かすためにも、ご自宅の状況を正しく理解し、適切な施工方法を選択してください。
今後も、屋根リフォームに関する最新情報やお役立ち知識を、わかりやすく丁寧にお届けしてまいります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
高知で屋根修理・雨漏り・外壁塗装などのリフォームをご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

岡林 司
四國スレート株式会社 代表取締役
業歴55年
昭和44年に創業し、高知県で50年以上、屋根・外壁工事を手掛けてきた四國スレートの3代目を務める。
先代から受け継いだ確かな技術や経験。さらに時代の変化を捉え、常に最新の技術と知識を導入し、お客様の多様なニーズにお応えしながら屋根・外壁工事に勤しんできた。
現在では「すべてはお客様のために」という使命を持ちながら、皆様の住まいに関するお悩みを解決し、より良い外壁・屋根工事をサポートするためのブログを配信している。