~よくある手口と安心のための対策を解説~
■ 高知の気候と屋根修理の関係
高知県は、台風や豪雨といった自然災害の影響を受けやすく、屋根の損傷や劣化が進みやすい地域です。そのため、定期的な屋根も点検や屋根修理が必要になりますが、それに便乗してくるのが“飛び込み営業”です。
このような営業は、訪問して屋根の不具合を指摘し、高額な修理契約を迫るケースがあり、消費生活センターなどでも相談件数が増加しています。今回は、実際に起こり得る手口とその見分け方、そして安心して対応するためのポイントをわかりやすくお伝えします。
■ 「飛び込み営業」とは?
「飛び込み営業」とは、アポイントなしに突然訪問してくる営業スタイルのことです。屋根修理に関する営業では、「たまたま通りかかったところ、お宅の屋根が浮いているのが見えました」などと話しかけてくることがよくあります。
実際には問題がなかったり、大げさに説明して不安をあおったりする業者もいます。高知のように雨や風の多い地域では特に注意が必要です。
■ 飛び込み営業に遭ったときの基本的な対応方法
◯ その場で契約しない
「今すぐ屋根修理しないと危険です」などと急がされても、すぐに返事をするのは避けましょう。「家族と相談します」「検討してご連絡します」と、落ち着いて伝えるのがポイントです。
◯ 相手の言葉に流されない
典型的なセールストークには次のようなものがあります:
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「今なら特別に半額で屋根修理できます」
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「このままだと雨漏りが起きます」
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「近所でもたくさん屋根修理しています」
このような言葉を信じすぎず、まずは事実確認が大切です。
◯ 信頼できる人に相談する
住宅リフォームに詳しい知人や、地元で評判の良い屋根修理業者に相談することで、冷静な判断ができるようになります。高知には地域密着で活動している信頼できる屋根修理業者も多く存在しています。
■ よくある悪質な手口と被害事例
● 突然の訪問で不安をあおる
「屋根の板金がめくれてます」「このままだと雨が入ります」と、住んでいる人が気づいていない問題を強調して不安にさせ、屋根修理の契約に即持ち込もうとするケース。
近年、予告なしに一般家庭や事業所を訪れる「飛び込み営業」や「訪問販売」が増加しており、その一部には不安をあおって契約を迫る悪質なケースや、詐欺的な手法を用いる事例も見受けられます。
特に、突然の訪問で「このままでは危険です」「今すぐ屋根修理が必要です」といった不安を強調する言葉を用いて、冷静な判断力を奪い、不要な屋根修理の契約を押し付ける手口は典型的な詐欺や悪質営業の特徴です。
これらの手法には以下のような共通点があります。
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予告なしの訪問による心理的不意打ち
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専門的な知識を利用した威圧的な説明
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時間的な猶予を与えず即決を迫る態度
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不安や恐怖をあおるような話法(例:「放置すると重大な問題になります」)
このような行為は、消費者の安心・安全な生活を脅かすものであり、特に高齢者や一人暮らしの方にとって深刻な被害につながる可能性があります。
消費者としては、知らない業者の突然の訪問に対しては毅然とした態度で対応し、不審に感じた場合はその場で契約せず、家族や消費生活センターに相談することが重要です。
● 無料点検後に高額な請求
「無料で点検します」「今だけ無料で診断します」と称して訪問し、善意に見せかけたサービスを提供するふりをして、後に高額な屋根修理費用や工事費を請求する悪質な手口が社会問題となっています。
● 火災保険で無料と言いながら実費請求
近年、「火災保険を使えば自己負担なしで屋根修理できます」「保険金が下りるので実質無料です」と甘い言葉で近づき、実際には高額な費用を請求する詐欺的な飛び込み営業が増加しています。
このような業者は、一見親切そうに見えても、消費者の無知や不安につけ込み、不適切な保険申請や強引な契約を迫るケースが多く、トラブルや損害が深刻化する恐れがあります。
主な手口の流れ
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突然の訪問と無料点検の提案
「屋根の損傷が見えました」「保険が使えるか無料で点検します」などと話しかけて、点検を開始。 -
保険金が下りると断定的な説明
「火災保険の対象なので屋根修理の負担は一切ありません」「保険会社にはこちらで申請します」と言って安心させる。 -
屋根修理後に実費請求
実際には保険金が下りなかった、または全額は補償されなかったにもかかわらず、高額な実費を請求される。 -
不正な申請を持ちかけるケースも
中には保険の対象外の損傷を「自然災害によるものと偽装して申請しましょう」と、保険金詐欺を助長する違法行為に加担させようとする業者もいます。
注意すべきポイントと対策
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火災保険の適用可否は、契約者自身と保険会社との確認が必要であり、業者の一方的な説明を鵜呑みにしてはいけません。
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「無料」「今だけ」「すぐ申請すれば通る」など、急がせる営業トークには特に注意が必要です。
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屋根修理の契約をする前に、必ず複数の業者に見積もりを依頼し、内容を比較検討しましょう。
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少しでも不審に感じたら、消費生活センター(188)や弁護士等の専門機関に相談することが大切です。
■ 見極めポイント3つ
1. 会社の実態を調べる
会社名や所在地、連絡先などがはっきりしているか確認しましょう。インターネット検索で口コミや行政処分歴があるか調べることも大切です。
2. 見積もりは複数取りましょう
1社だけで判断するのではなく、2〜3社から相見積もりを取り、価格や工事内容を比較することで適正価格が見えてきます。
3. 工事の緊急性を冷静に判断
屋根が本当にすぐに修理しなければならない状態かどうか、可能であれば他の専門家にも確認してもらいましょう。
■ 屋根修理が本当に必要な屋根の症状とは?(屋根材別)
【瓦屋根】屋根修理が本当に必要な症状とは
— 屋根トラブルを見極めるために —
瓦屋根は耐久性が高く、適切に管理されていれば数十年使用できる素材ですが、長年の風雨や地震の影響により、徐々に劣化や損傷が進むことがあります。見た目では分かりづらい症状もあるため、適切な点検と判断が重要です。
以下に、屋根修理や補修が必要とされる代表的な症状を詳しくご紹介します。
① 瓦のズレ・浮き
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原因:地震・強風・経年劣化
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症状:瓦同士の継ぎ目に隙間ができる、瓦がずれて並びが乱れている
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リスク:雨水の侵入、台風時の瓦落下、雨漏りの原因になる
② 瓦の割れ・欠け・ひび
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原因:飛来物の衝突、落雪、経年劣化
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症状:瓦表面にひびがある、欠けて一部がなくなっている
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リスク:下地(防水シート)の劣化が進行し雨漏りの原因に
③ 漆喰(しっくい)の剥がれ・崩れ
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場所:棟瓦(屋根のてっぺん部分)の接合部など
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原因:経年劣化・地震・風雨
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症状:白い漆喰がポロポロと落ちている、穴が空いている
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リスク:瓦が不安定になり、落下・雨水侵入・棟の崩壊の原因に
④ 棟瓦のゆがみ・ズレ
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原因:地震や強風、漆喰の劣化
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症状:棟(屋根の頂部)の瓦が曲がっている、傾いている
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リスク:屋根全体の耐久性低下、雨漏り・倒壊の恐れあり
⑤ 苔(こけ)・カビ・汚れの広がり
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原因:湿気、日当たりの悪さ、経年劣化
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症状:瓦表面に緑や黒の汚れが広がっている
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リスク:瓦の劣化を早める可能性があるが、即修理の必要はない場合も
【金属屋根】屋根修理が本当に必要な症状とは
— トタン・ガルバリウム鋼板などの劣化ポイント —
金属屋根は、軽量で耐震性に優れ、施工性も高いため、近年多くの住宅や倉庫、工場などに採用されています。特にガルバリウム鋼板は、従来のトタンに比べて耐久性・耐食性に優れた素材として評価されています。
しかし、金属屋根であっても定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。以下に、金属屋根に特有の、修理が必要な主な症状を詳しくご紹介します。
① 錆(さび)・腐食の発生
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原因:経年劣化、塩害、酸性雨、傷の放置
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症状:赤茶色の斑点や腐食穴が見られる
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リスク:穴あきによる雨漏り、強度の低下、屋根材の崩壊
② 塗膜の剥がれ・色あせ
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原因:紫外線・風雨による劣化、施工不良
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症状:表面塗装が剥がれ、下地の金属が露出している
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リスク:防錆性能の喪失→錆の進行→穴あきにつながる
③ 屋根材の浮き・バタつき
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原因:釘やビスの緩み、強風、経年変形
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症状:屋根が風でバタバタと音を立てる、屋根材が浮き上がっている
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リスク:台風や強風で屋根材が飛散し、二次被害の恐れ
④ 雨漏り・水ジミの発生
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原因:錆穴、継ぎ目の劣化、コーキングの切れ
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症状:室内の天井にシミ、水滴が落ちる
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リスク:内装や構造材の腐食、カビ、健康被害
⑤ 屋根の変形・へこみ
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原因:重いものの落下、積雪、踏みつけ、施工ミス
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症状:屋根表面にへこみや波状のゆがみがある
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リスク:排水不良、雨水がたまりやすくなる、劣化促進
【スレート屋根】屋根修理が本当に必要な症状とは
① スレートのひび割れ・欠け
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原因:経年劣化、寒暖差、飛来物の衝撃
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症状:屋根材の表面に細かなひび、欠けた部分がある
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リスク:防水性能の低下→雨水浸入→下地材(ルーフィング)の劣化
② 屋根材の反り・浮き
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原因:紫外線・雨水による素材の劣化、施工不良
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症状:スレートが波打つように反っている、部分的に浮き上がっている
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リスク:風で屋根材が飛ぶ、雨が侵入しやすくなる
③ 表面塗膜の劣化・色あせ
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原因:紫外線・風雨による塗膜の摩耗
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症状:色が褪せて白っぽくなる、塗装が粉状になって触れると手に付く(チョーキング現象)
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リスク:防水性能の低下、素材そのものの劣化が早まる
④ コケ・藻・カビの繁殖
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原因:日当たりや通気の悪い環境、長期間の放置
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症状:屋根表面に緑色や黒っぽい汚れが広がる
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リスク:屋根材の保水・劣化促進、雨漏りの遠因となる可能性
⑤ 棟板金の浮き・釘の抜け
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場所:屋根の頂上部に取り付けられた金属部分(棟板金)
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原因:風圧・経年劣化・施工不良
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症状:金属部が浮いている、釘が抜けかかっている
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リスク:強風による剥がれ、雨漏りの原因になる
【注意】悪徳業者による「不要な屋根修理の提案」
「屋根に錆が出ている」「このままだと雨漏りする」と不安をあおり、必要のない屋根修理を勧める業者が増えています。特に、火災保険の利用を持ちかける手口や、「今すぐ屋根修理しないと大変」と迫る営業には要注意です。これらの症状が見られる場合でも、すぐに全面修理が必要とは限りません。屋根修理は見た目だけでは判断が難しいため、信頼できる業者に点検してもらうことが安心につながります。「このままだと崩れます」などと不安をあおって契約を迫る悪質な飛び込み営業には注意が必要です。屋根修理の前には、信頼できる業者による現地調査と写真付き報告書を確認し、複数社から見積もりをとることをおすすめします。
■ 契約してしまった場合は「クーリング・オフ」制度を活用!
うっかり契約してしまっても、あきらめないでください。訪問販売で契約した場合、書面を受け取ってから8日以内であれば無条件で解約できる制度があります。
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解約通知は書面で提出(はがき、手紙、メールなど)
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特定記録郵便で送れば証拠も残ります
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業者が応じない場合は、消費生活センターに相談を
■ まとめ:高知での屋根修理、正しい判断で安心な住まいを
屋根修理はお住まいの安全を守るために大切ですが、悪質な飛び込み営業に惑わされないことが何より重要です。高知にお住まいの皆さまが安心して暮らせるよう、信頼できる業者選びと、冷静な判断を心がけてください。
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飛び込み営業は、まず疑ってかかる
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すぐに契約せず、落ち着いて情報収集
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必要ならクーリング・オフ制度も活用
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地元で実績ある屋根修理業者に相談を
この記事が、皆さまの大切なお住まいを守るための一助となれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
高知で屋根修理・雨漏り・外壁塗装をご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
高知県高知市高須新町2丁目1-38 松栄ビル1階
屋根修理・雨漏り・外壁塗装専門店
ファーストルーフby四國スレート
この記事の監修者

岡林 司
四國スレート株式会社 代表取締役
業歴55年
昭和44年に創業し、高知県で50年以上、屋根・外壁工事を手掛けてきた四國スレートの3代目を務める。
先代から受け継いだ確かな技術や経験。さらに時代の変化を捉え、常に最新の技術と知識を導入し、お客様の多様なニーズにお応えしながら屋根・外壁工事に勤しんできた。
現在では「すべてはお客様のために」という使命を持ちながら、皆様の住まいに関するお悩みを解決し、より良い外壁・屋根工事をサポートするためのブログを配信している。